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みつかる、ヘルスケア。

【薬剤師監修】アンチエージングのキーワード「抗糖化」とは?

【薬剤師監修】アンチエージングのキーワード「抗糖化」とは?

糖化とは?

身体の中で起きている「糖化(とうか)」反応について、どれくらいの人が知識を持っているでしょうか。糖質制限ダイエットなども流行っているので、甘いもの、糖分を避けたいと思っている人も多いかと思います。 栄養学的に考えれば、糖分も生命維持のためにとても大切な要素です。 けれども、消費しているエネルギーに対して過剰になってしまった糖分が他の成分と反応して産生された物質は私たちの身体の老化を早めると考えられています。

身近なところにある糖化反応

プリンにかける甘くて少し苦いキャラメルソース、甘くて茶色くなった炒めたタマネギ。 このような食べ物は、私たちの食の嗜好を楽しませてくれるものです。 実は、この食品を加熱した時に生じる茶色くて苦い物質が「糖化反応」によって出来たものです。 調理中に糖分とアミノ酸が結合して産生される褐変した物質ができることを指します。そして、この糖化反応によって出来た茶色い物質(何種類も知られています)は、身体に良くないという論文と、ある程度であれば身体に良いという論文があるようです。今回は、そのことについて充分に論じることはできませんが、調理の時にでてくるほんのりとした苦みは、私たちの味覚を楽しませてくれます。 何事も適度であれば良いのではないでしょうか。

身体の中で起きる糖化反応の怖さ

 私たちの身体の中にも、糖分とアミノ酸がありますので、当然「糖化反応」が起きてしまいます。 有名なのが、ヘモグロビンA1c(HbA1c)という物質です。 これは、身体の中の余分な糖分とヘモグロビンという蛋白(蛋白はアミノ酸で出来ています)が糖化反応を起こした結果です。 ですから糖尿病の患者さんでは、このHbA1cがさまざまな臓器と結合することにより、白内障、腎障害、動脈硬化などの合併症が起きてしまうのです。また、皮膚などコラーゲンの多い臓器でも糖化反応は起きます。 皮膚の弾力が低下し、シワができる一因も糖化反応によるコラーゲンの劣化が考えられます。

食品成分で糖化反応を防ごう

糖化反応を防ぐことで知られているのが「アミノグアニジン」という化学成分です。 けれども、残念ながら私たちには少々馴染みがありません。 食品成分として良く知られている抗糖化物質は何といってもポリフェノールです。 しかし、ポリフェノールと言っても非常に多くの種類があるので、その一つ一つについて解説できませんが、お茶に含まれているカテキンや、色素の多い果物に含まれているアントシアニンなどは糖化を抑制する働きが知られています。身体の中で起きる糖化反応は老化(エージング)を引き起こしてしまいますが、食生活に気を付けることで抗老化(アンチエージング)を手に入れることが可能かも知れません。さらなる科学的データの蓄積が待たれます。 参考文献:Curr Drug Metab.17(6):598-607(2016)

PROFILE

北海道薬科大学薬理学分野 准教授、薬剤師、医学博士若命浩二
米国テキサス大学医学部ヘルスサイエンスセンター留学時代に「臨床栄養学」の奥深さに感銘。
帰国後は、従来の漢方薬、天然物化学などの薬学のカテゴリーにとらわれず、食品からサプリメントまで幅広いジャンルを研究テーマにしている。
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