【薬剤師監修】漢方(生薬)の生産について

【薬剤師監修】漢方(生薬)の生産について

漢方とは?

漢方は、動物・鉱物由来のもの以外は植物(生薬)です。
その生産国として、タイ・インド・中国などアジアの国々です。
日本にも多くの種類の生薬が自生していますが、国内自給率は全体の10パーセントで、ほとんどを輸入に頼っています。
生薬を栽培するのは難しい上に時間が掛かってしまいます。
現在では山や野原に自生している生薬を採取しているため、いずれは枯渇していくだろうと懸念されています。
漢方

漢方の生産について

生薬の「甘草」も、日本の基準に合うものが中国の内蒙古自治区などの特定の地域だけで育つ野生種のみだったため、中国からの輸入に頼ってきました。

しかし、中国では近年野生品の乱獲の問題により、環境保全のため採取を制限しており、2002年の輸入価格が1キロ2ドル49セントだったのが、2011年では、6ドル50セントと跳ね上がり輸入の量・価格とも不安定な状態です。
国内での栽培が急務となっていましたが、原産地との気候風土の違いで、生薬の含有成分量が異なってしまうことと、栽培技術が確立されていないため、国内での人工栽培は難しいとされてきました。

しかしながら、国内の製薬会社や漢方薬メーカーなどが国内の様々な地域の生産農家との契約栽培など行っており、他にも企業2社の栽培技術の共同開発により、日本薬局方基準であるグリチルリチン酸2.5%以上を満たす甘草の量産化に成功するなど、生産による甘草の代替の可能性も出てきました。
実用化が始まったばかりの国内栽培品の価格はまだ高価ですが、今後量産化が進めば、食品添加物・健康食品・化粧品などへの利用も増えていくでしょう。

漢方の未来

かつては科学的根拠の薄い漢方治療でしたが、研究が進み効能が証明されることにより医学部の教育課程に繰り込まれ、医療用として普及してきました。
農林水産省は、14年度予算に薬用植物の栽培技術の確立で低コスト化を実践する農家への補助金を新規事業として増設するなど、官民一体となって安定調達を目指しています。

生産の裏側もありますが、一般的に普及してきた漢方に治療という視点だけではなく予防という視点でも多くの方に触れて頂けると未病の時点で改善される方も増えると思います。

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