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みつかる、ヘルスケア。

『糖尿病』黄色ブドウ球菌による血液感染症になりやすい?

7ebe8dacfcdad54ee3aa760e86fc89f7_s デンマークの研究(European Journal of Endocrinology")によると、糖尿病の患者は、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)による血液感染症のリスクが3倍ほどに増加すると結果が報告されました。
引用文献: Diabetes associated with increased risk of serious bacterial blood infection
黄色ぶどう球菌の多くは皮膚に住んでいて、基本無害な菌です。しかし、健常者では通常の生育場所である皮膚表面や鼻腔などでの増殖自体が発病につながることは少なく、創傷部などから体内に侵入した場合に発病することが多いと言われています。菌血症では30日以内の死亡率は20~30%に上るとされている。本調査は、デンマーク在住の約3万人の成人男女を2000年から12年間の医療記録を用いて、症例対照研究を実施したものである。結果、黄色ブドウ球菌に血液感染するリスクは、健常人に比べて1型糖尿病患者のグループでは約7倍、2型糖尿病患者のグループでは約3倍でした。循環器の合併症や糖尿病性潰瘍が生じている場合にはさらにリスクが上がっており、腎臓に合併症が生じている糖尿病患者では、黄色ブドウ球菌感染症のリスクが約4倍に高まっていました。感染の危険性は、患者が糖尿病を持っていた数年で増加しています。糖尿病に10年以上苦しめられている患者では、黄色ブドウ球菌感染症のリスクが約4倍に増加していました。 糖尿病をコントロールできていない患者は、糖尿病をコントロールできている患者よりも黄色ブドウ球菌感染症のリスクが高くなっていました。OZP73_zutuugaitaidesu20130707Jesper Smit氏は、「臨床現場では、糖尿病患者は黄色ブドウ球菌の感染リスクが高いことが臨床経験的に知られていたが、これまで十分なエビデンスが得られていなかった」と述べています。また「今回の結果は、糖尿病の罹病期間が長い患者においては、より厳密に感染症リスクをモニタリングする必要性があることを示唆している」と、同氏らは述べており、 糖尿病患者で感染リスクが高い理由として、糖尿病の管理不良が免疫応答不全につながる可能性や、糖尿病患者では他の疾患を併存する確率が高いことなどを挙げている。この研究の欠点としては、免疫力に大きな影響を及ぼす喫煙習慣と肥満度指数BMIという要因を考慮できてませんでした。 また、デンマークには薬剤耐性を持つ黄色ブドウ球菌(MRSA)は稀であり、MRSAが蔓延している地域では今回と異なる結果になる可能性があります。
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