子宮体がんは、食生活や生活習慣が原因となって引き起こされることがあります。これらは日々のちょっとした心がけによって除去できる場合もありますので、子宮体がんの原因にはどういったものがあるのか、どう対処すればいいのかをしっかり把握しておきましょう。肥満
子宮体がんは、子宮体部の内側にある子宮内膜に発生するがんのことをいいます(別名:子宮内膜がん)。 そして、この子宮体がんの原因としてはまず、「肥満」が挙げられます。肥満の人は皮下脂肪がたくさんついていますが、この皮下脂肪からは「アロマターゼ」という酵素が出て、 子宮体がんの発症に関与するエストロゲンの分泌を促進することがわかっています。
実際、子宮体がんは、食の欧米化に伴って患者数が増えてきていると言われています。肥満の原因には次のような項目が挙げられます。
- 食べ過ぎ
- 運動不足
- アルコールの過剰摂取
- 脂肪分の摂りすぎ
心当たりがある方は注意が必要です。
糖尿病や高血圧症
肥満とも関連しますが、糖尿病や高血圧症も子宮体がんの原因になることがわかっています。 これらの生活習慣病は偏った食生活やストレス、運動不足、お酒の飲み過ぎなどによって発症することがあります。心当たりがある人は、一度生活習慣を見直してみる必要があるかもしれません。また、病気というくくりでいうと大腸がんや乳がんにかかったことがある人も子宮体がんになるリスクが高いといわれています。
妊娠・出産経験のない人
妊娠・出産の経験が一度もない方も、子宮体がんの発症リスクが高いことがわかっています。更年期障害の治療ではホルモン療法が行われることがあるのですが、「エストロゲン」単体を投与する場合よりも、 「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2種類の女性ホルモンを投与した場合の方が、子宮体がんになりにくいことがわかっています。この2種類の女性ホルモンを投与した場合と同じ状態になるのがまさに「妊娠・出産」で、女性は妊娠すると、 胎盤や黄体から大量のプロゲステロンが分泌されます。
実際、何度も妊娠・出産をした人は子宮体がんになりにくいことがわかっています。これに対して、一度も妊娠・出産したことがない人はプロゲステロンの分泌量が少なくエストロゲン優位の状態が続きます。 するとその結果、子宮体がんになるリスクが高くなってしまうのです。最近は晩婚化によって妊娠・出産をしない女性が増えています。 今後、子宮体がんの発症者数は増加傾向になるのではないか、という指摘も出ています。
排卵障害
子宮体がんは、ホルモンバランスが崩れがちになる50代が発症のピークとなっています。 しかし、「若ければ安心なのか」というとそういうわけでもなく、
といった症状があると30代でも子宮体がんになる可能性があります。
最近では若い女性の排卵障害が多くなり、その結果、30代で子宮体がんを発症するケースもみられるようになってきました。このように、子宮体がんは肥満や糖尿病、高血圧症など生活習慣や食生活と深い関係がある病気が原因で発症することがあります。 生活習慣病や肥満は、本人の意志や行動である程度予防することができるので、子宮体がん発症のリスクを軽減するためにも、 生活習慣や食生活の改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。
記事参考元:あなたのオンライン婦人科Rucora(http://rucora.com/)
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